トランプ次期大統領「就任初日にTPP離脱」を表明。
泡食う安倍首相、緊急会見の舞台裏と嘘。
作家・哲学者の適菜収が「安倍政権の無能と欺瞞」を討つ批判の毒矢
TPPについて③ 二〇一六年四月七日 安倍晋三の国会答弁
「私自身は、TPP断固反対と言ったことは
一回も、ただの一回もございませんから。
まるで私が言ったかのごとき発言は
慎んでいただきたい。」
TPPは条約であり、国内法より上位になるので、批准されると、多くの法律が書き換えられることになる。
二〇一二年の衆院選の自民党マニフェストには「『聖域なき関税撤廃』を前提にする限り、TPP交渉参加に反対します」と明記されている。また、ポスターには「TPPへの交渉参加に反対!」「ウソつかない。TPP断固反対。ブレない」とある。
「御承知の通り、自民党は『「聖域なき関税撤廃」を前提にする限り、TPP交渉参加に反対』という立場をとっております。なぜなら、あらかじめ『関税ゼロ』であることを呑んでしまっては、守るべきものは守れません」
しかし、安倍は交渉参加を決定。
「聖域」は守られなかった。
しまいには国会で「私自身は、TPP断固反対と言ったことは一回も、ただの一回もございませんから。まるで私が言ったかの如くのですね、発言は慎んでいただきたい」などと言い出す始末(二〇一六年四月七日)。
嘘つきを信じてはいけない。
(※話題の新刊『安倍でもわかる政治思想入門』本文一部抜粋)
著者略歴
適菜 収(てきな・おさむ)
1975年山梨県生まれ。作家。哲学者。ニーチェの代表作『アンチ・クリスト』を現代語訳にした『キリスト教は邪教です!』、『ゲーテの警告 日本を滅ぼす「B層」の正体』、『ニーチェの警鐘 日本を蝕む「B層」の害毒』、『ミシマの警告 保守を偽装するB層の害毒』(以上、講談社+α新書)、『日本をダメにしたB層の研究』(講談社+α文庫)、『日本を救うC層の研究』、呉智英との共著『愚民文明の暴走』(以上、講談社)、『死ぬ前に後悔しない読書術』(KKベストセラーズ)、『なぜ世界は不幸になったのか』(角川春樹事務所)など著書多数。安倍晋三の正体を暴いた渾身の最新刊『安倍でもわかる政治思想入門』(KKベストセラーズ)が全国書店、Amazonにて大好評発売中。